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坂本花織、「4回転への挑戦」が強さを取り戻すきっかけになる (3ページ目)

  • 辛 仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

すでに、来季を見据えているすでに、来季を見据えている「今までは先生の言うとおりにやってきて、(大学生になった)今季は大人になるためにも自分の考えを持たないといけないなと思って、先生の考えだけじゃなくて、自分の意見も混ぜ合わせながらやってきましたが、思うようにいかなかった。自分が考えてやってきたことが間違っていたようで、それが全部出てしまったと思います。だから、この経験を踏まえて勉強しながら、いい方向に行けるよう考え直さないといけない」

 坂本は2月の四大陸でも、持ち味のスピードとジャンプは影をひそめ、結果もSP4位からフリー8位と振るわず、総合5位。ただ、この大会で今後につながる挑戦にひるまずに向かい合ってみせた。ジュニア時代からトリプルアクセルにチャレンジしてきたが、いまだ習得できていないこともあり、4回転トーループにシフトチェンジして練習を始めていた。そして、この習得中の大技をフリー冒頭で跳んだ。

 結果は転倒に終わったが、ここでチャレンジした意味は大きいだろう。女子も4回転時代を迎え、4回転を1本でも習得しておくことは、来季からトップ争いをするためには必須になるからだ。

「中野先生からは、跳んでも跳ばなくても最後は自分で決めなさい、自分を信じてやりなさいと言われたけど、信じきれなかった部分があった。でも、挑戦できたことは来季へつながると思います。自分の気持ちが前向きなうちに試合で跳ぼうと思ってチャレンジしました」

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