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宇野昌磨、GP初戦に挑む。
「調子の悪い自分を受け入れられない」 (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • photo by AP/AFLO

 今季は自分にそんなに期待していないし、いまの僕はネイサン選手と争えるほどのものは持っていないし、たとえ順位が上だったとしても、それは偶然であって、決して僕の実力が上回っているとは思わない。まずは自分がやりたいこと、やらなきゃいけないこと(をやり)、あとは少しでもスケートを楽しめたらなと思います」

 宇野にとって、まさに今季のテーマは「楽しむこと」。そして、追い求めるものは「理想の表現力」だという。ショートプログラム(SP)はシェイ=リーン・ボーン氏、フリーはデビッド・ウィルソン氏と、初めて海外の著名振付師と組むことで、また新たな宇野の魅力を引き出してもらおうとしている。

「(表現面の)手応えのあるところはあります。ただ、やっぱりジャンプを入れるとなかなか難しいところがあります。SPだと、どうしてもジャンプが終わるまでが踊りきれないところがあったりとか、ジャンプを入れた時に体力がなくてステップも微妙なものになったりとか。手応えを感じていながらも、(ジャンプと表現面を両立させることの)難しさを痛感しているところですね。

 フリーでもいいものができていると思っているんですけど、通した時に、なかなか自分の求めているものに届かないことが多いなと感じています。それでも、いろいろな新しいことを取り入れて、成長した自分らしい演技を見せられたらいいなと思っています」

 宇野は、順位や得点とは別の次元で臨もうとする今季に懸ける強い信念と意欲を口にした。

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