冷静すぎる宇野昌磨、NHK杯への決意。「自分の演技をすれば結果は出る」 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 さらに、午後の公式練習でのフリーの曲かけはジャンプをすべてパスしてつなぎなどを確認しながら、力強さを感じさせる滑り。自分の調子のよさやジャンプの完成度が高いと確信しているからこそ、無駄にジャンプを跳んで感覚を狂わせたくないと考えているのだろう。

「今は頑張るということしか言えない。自分の演技をすれば自ずと点数は出ると思うし、点数が出れば結果はついてくると思っているので......。まずは自分の演技をすることを心掛けて、ショートから頑張っていきたい」

 そう言い切った宇野の言葉や練習に取り組む姿勢から、自信を持ってこの大会に臨んでいることが感じられる。それこそが、今季の彼が口にする「これまでより責任感のようなものを感じている」という、気持ちの表れなのだろう。

 これまでとは違う、冷静過ぎるとも言えるような雰囲気。それこそが、初出場となるNHK杯へ向けた彼の強い決意だと思えた。

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