2018.11.06

髙橋大輔、「全然できていない」と
言いながら復帰シーズンを楽しむ

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 坂本清●写真photo by Sakamoto Kiyoshi

「世界一のステップ」でファンを魅了してきた髙橋大輔が、競技会仕様のステップを少しずつ取り戻している。その片鱗を西日本選手権のフリー『ペール・グリーン・ゴースト』(ブノワ・リショー振付)で見せ、若手選手を圧倒する存在感を示した。

 4年ぶりに現役復帰した髙橋。まだ全盛期のような滑りや演技は戻っていないが、西日本選手権ではショートプログラム(SP)、フリーともに1位となり、合計244.67点で完全優勝を飾った。これで12月に大阪で行なわれる全日本選手権への出場を決め、同選手権の「フリー最終グループで滑る」という目標の、第一関門を突破した。

現役復帰2戦目となる西日本選手権で優勝した髙橋大輔 本格的に練習を開始してから7カ月余り。この間、肉離れなどのケガにも見舞われながらも、復帰2戦目にして意欲的な姿が見て取れた。表彰式を終え、報道陣の前に現れた髙橋は照れ笑いを浮かべながら語った。

「とりあえず大きなミスなく終われたことは非常によかったと思いますけど、全体的にスピンやステップの質がよくなかったので、そういった部分は課題になったと思います。あと、トリプルアクセルを2本プログラムに入れられたことは、自分にとって非常に自信になったのでよかったと思います。近畿ブロック(選手権)では応援にお返しできる演技ができなかったですけど、今回はたくさんの応援に演技で恩返しができたと思います」

 3日のSP『ザ・シェルタリング・スカイ』(デヴィット・ウイルソン振付)は、6分間練習のときから異様な盛り上がりで、「大ちゃん!ガンバ!」のコールがあちこちで飛びかった。3回転フリップ+3回転トーループの連続ジャンプでステップアウトのミスを出したが、まずまずの出来でまとめ、2位の友野一希に0.29点差の83.56点で首位発進した。