髙橋大輔、「全然できていない」と
言いながら復帰シーズンを楽しむ (4ページ目)
ルール改正で厳しく採点されるようになったスピンは、まだまだ改善の余地がある。フリーを滑りきるだけの体力と持久力もつけなければならないだろう。課題はいくつも出てきたが、それらをひとつひとつ克服していくことが、いまの髙橋にとっては「楽しみ」なのだという。長光コーチも渡部トレーナーも、髙橋が喜々として練習に励んでいると話してくれた。
全日本選手権まで約1カ月ちょっと。大きな目標を達成できるかどうかは、残された時間でどこまで納得のいく練習をして演技を仕上げられるかにかかっている。髙橋本人もそれは十分に承知していた。
「羽生選手や宇野選手らたくさん実力者がくると思うので、今回の演技では上にはいけないと思いますので、少しでも上げられる部分は上げていって、目標であるフリー最終グループに入って、その先にもしメダルが見えるのであれば、そういったところも目標に置いて挑んでいきたいなと思います。
(「世界が見えてきたか?」と問われて)まったく世界は見えていません! すみません(笑)。世界では通用しないと、今の段階では思っているので。本当は、通用できるくらいになっていたらいいなと思ってスタートしたんですけど、やっぱり甘くないですね。まずは4回転を跳んでからですね。でもジャンプだけじゃなくて、スピンも日本でもトップに入れないと思うので、他の部分のレベルアップも大事だなと思います」
その言葉からは、少しずつ自信をつけながら、復帰シーズンを楽しんでいることがうかがえた。そんな気持ちの表れなのだろう。報道陣の質問に答え終わった髙橋は、「イエー、勝った~! とりあえず1位だ」と、スキップをするように跳ねながら、小走りに引き上げていった。
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photo by Noto Sunao(a presto)スポルティーバ
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