羽生結弦、今季フリープログラムは
憧れの曲を採用して「原点回帰」 (2ページ目)
この新しいフリープログラムは、エフゲニー・プルシェンコの『ニジンスキーに捧ぐ』をアレンジしたもの。曲は『アート・オン・アイス』をベースにしたもので、プログラム名を『Origin』(オリジン)と名付けた。また、新しいショートプログラム(SP)は04年から06年にジョニー・ウィアがフリープログラムに使っていた『秋によせて』を使用することを明らかにした。
「フリーは自分のなかで起源とか、始まりという意味を持たせたかったので、こういうタイトルにしました。プルシェンコさんの『ニジンスキーに捧ぐ』は一生消えないと思うし、僕の中でも大切なもの。それを最初に見た頃は、ニジンスキーを滑っているときのプルシェンコさんの圧倒的なオーラやポーズ、一つひとつの音に合わせている動きやジャンプ、そういったものにすごく惹かれた記憶があります。
たしかに僕はスケートを始めたころから楽しくやっていましたし、先生方にも一生懸命教えていただいていたけど、自分自身『この競技を極めたい』『五輪で金メダルを獲りたい』というような、具体的な目標はないままやっていました。でも、ソルトレークシティ五輪やその前、その前の前のシーズンのプルシェンコさんやアレクセイ・ヤグディンさん、本田武史さんたちの演技があったからこそ、『この世界で1位になりたいな』『プルシェンコさんみたいに金メダルを獲りたいな』と思うようになったんです」
そんなプルシェンコの代表的なプログラムが『ニジンスキーに捧ぐ』だった。また『秋によせて』は、ジョニー・ウィアが見せる「男性だからこそ出せる中性的な美しさ」(羽生)に衝撃を受けたプログラムだったという。
2 / 4