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女子フィギュア五輪代表争いが激烈に。
坂本花織はノーミスに自信あり (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 ステップはメリハリがあり、ジャンプも高さと幅があり、ダイナミックでキレがあった。基礎点が1.1点となるプログラム後半に、3つのジャンプを組み込む勝負プログラムをしっかりと滑りこなしたのに加え、ジャンプの質も高く、3回転ループでは出来栄え点(GOE)で1.70点がつくなど、技術点ではただひとり40点台の40.93点を叩き出した。

 キスアンドクライで73点台の高得点が出た瞬間、目を見開いて両手を口元に当てて、驚きの笑顔を見せた坂本は、そのときの心境をこう語った。

「いつも通りにできたので、70点弱くらいかなと予想していたら、それをはるかに超えたので、ビックリしかなかったです。SPは、シーズン最初の2試合が本当にボロボロで、以前のショートに変えたいと思うくらい、本当に嫌だったんです。でも、ここまで練習してきて、あらためてよかったなと思います」

 今季の坂本は、他の選手と比べて試合数を多くこなしてきて、この全日本がなんと9試合目だった。体力的にはハードなスケジュールなはずだが、それをものともしない強靱な心身を彼女は兼ね備えている。逆に試合を重ねるごとに成長を遂げてきたのが、今回の結果につながったのに違いない。

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