絶対女王メドベデワに小さな「異変」。五輪について頑なに口を閉ざす (4ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 そんなメデベデワは五輪について、なぜか頑なに「オリンピックのことについては何も話したくない」と、口をつぐんでいる。ジャパンオープンの記者会見でもNHK杯の記者会見でも、平昌五輪については質問を受け付けなかった。これまでの無邪気な少女から、今季はどこか、"孤高の人"になりつつある印象だ。

 一方、日本勢では、左股関節の疲労骨折から約11カ月ぶりに復帰した宮原知子が、及第点の演技を見せて合計191.80点の総合5位に食い込み、日本人最上位となった。GP初戦のスケートカナダで総合6位と振るわなかった本郷理華は、GP2戦目では合計187.83点を出してスケートカナダの得点を上回ったものの、順位では前回よりひとつ下げて総合7位に終わった。また、シニアデビューの白岩優奈は得意のジャンプの出来がいまひとつでSP、フリーともに8位となり、合計171.94点の総合8位となった。日本女子が同大会で表彰台を逃すのは、2000年以来17年ぶりのことだ。

 GP2戦とも表彰台争いに加われず、自己ベストより10点以上も低い点数で終わった本郷は「ジャンプの失敗はありましたが、前回よりもいい点が取れたことはよかったです。逆にいい演技をしていれば、もっと点が取れると思ったので悔しいです。反省点と課題が見つかったので、次の大会までにしっかり直して、次こそは課題を持ち帰らないようにしたい。もっとできることはたくさんあるし、もっともっといい点を取らないと代表争いではダメ」と、自分の立ち位置をしっかりと見つめていた。

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