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羽生結弦に迫るチェン、チャン、宇野...。
四大陸選手権はフリーがカギ (4ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi 能登 直●写真 photo by Noto Sunao

 4回転ジャンプや苦手にしている3回転ルッツのGOE加点を上げることが課題となるが、すでにエキシビションなどでは4回転ループも跳び、プログラムに入れられるのも間近と、旺盛なチャレンジ精神を持っている。まだ伸び盛りの宇野が四大陸で見せてくれるだろう進化の兆しは、世界選手権を占う意味でも重要になる。

 ファイナルでは5位にとどまったチャンも、SPでは99.76点で2位につけており、侮れない存在だ。今年1月のカナダ選手権のフリーでは、今季から入れている4回転サルコウを成功させた。後半の4回転トーループこそ3回転に抑えたが、ノーミスの演技で205.36点を獲得し、2年連続9回目のカナダ王者になっている。

 昨年の四大陸選手権、チャンはSP5位発進ながら、フリーでは4回転がトーループ2本だけという構成にもかかわらず、パーフェクトの演技で203.99点を獲得。3種類の4回転を4本入れたSP1位のボーヤン・ジンを逆転して優勝するという離れ業を演じている。経験豊富でスケーティングの技術が高く、大舞台での集中力も際立っているだけに、完璧な演技を見せて上位に食い込んでくる可能性もあるだろう。

 この4人に加えて中国のふたりが調子を上げてくれば、今年の四大陸は世界選手権顔負けのハイレベルな戦いが繰り広げられることになる。平昌のゆくへを占う韓国での大会で、羽生、宇野の完璧な演技に期待したい。

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