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羽生結弦に迫るチェン、チャン、宇野...。
四大陸選手権はフリーがカギ (3ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi 能登 直●写真 photo by Noto Sunao

 一方、フリーではシーズン初戦から、前半はパーフェクトな演技をしながらも、後半で苦しんでいる。ジャンプを跳ぶタイミングを音で取りにくいピアノの曲であるうえ、後半は4回転サルコウ+3回転トーループと4回転トーループで始まり、トリプルアクセルからの連続ジャンプを2本続けるという難度の高い内容だ。あえてそういう曲を選んだのは羽生の自分自身への挑戦でもある。それをどこまで仕上げてくるかが見どころとなる。

 総合力では一歩抜きん出ている羽生だが、それを追いかけるのが若手のチェンと宇野だ。GPファイナルではフリーで盛り返し、それぞれ2位と3位に入っている。

 特にチェンは今季、新世代スケーターの代表ともいえるポジションを確立しつつある。ファイナルのフリーでは前半に3種類の4回転を4本跳ぶ構成で197.55点を獲得、SP5位から2位に順位を上げた。さらに今年、全米選手権のフリーでは、前半の4回転4本に加え、後半に4回転サルコウを入れてきた。4種類5本の4回転ジャンプが入るこの構成をほぼノーミスで成功させ、212.08点を獲得している。その驚異的な演技を再び見せることができるかどうかに注目が集まる。

 一方の宇野は今季、SP、フリーともに4回転フリップを入れたプログラムに挑戦しており、GPファイナルではともに成功させている。表現力も世界のジャッジにしっかり認められるようになり、ファイナルのフリーでは演技構成点で羽生とフェルナンデスに次ぐ3番目の90.94点を獲得しているのも強みだ。

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