4回転フリップ成功の宇野昌磨。過酷な特訓で「次のステップ」も狙う (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn YinhaPhoto by Nakamura Hiroyuki/PICSPORT

 同時期にカナダで開かれたオータム・クラシックで、五輪王者の羽生結弦が世界初の4回転ループに成功させるなど、日本男子2人が4回転時代の先導役になっている。羽生の背中を追いかける宇野は、どこまでも謙虚に、そして人一倍の意欲も持って、群雄割拠の男子シングル界で大きな目標を掲げて戦っていく覚悟だ。

「ゆず君はいまでもずっとあこがれの選手で、でもいつかは超えたい選手です。これからも日本男子を引っ張っていくのはゆず君で、僕はついて行って、いつか追い越せたらいいです。4回転についてはフリップとトーループの完成度がだいぶ上がってきているので、フリップに不安がなくなってきたらループにも取り組んでいきたいと思っていますが、まだいつになるかは分かりません」

 滑るごとにひと味もふた味も魅力が増し、多彩なジャンプ構成を見せてくれる宇野の今季が楽しみだ。

 女子も負けてはいない。全日本女王の宮原知子は、持ち味の安定感あるジャンプを見せて、非公認ながら自己ベストをわずかに上回る143.39点を出す演技を見せた。

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