全日本でも高得点。羽生結弦がミスをしても100点超えできる理由
全日本フィギュアスケート選手権のショートプログラム(SP)、羽生結弦は冒頭の4回転サルコウで転倒してしまい、GOE(出来ばえ点)では3・31の減点。さらに転倒の減点1点を加えて4・31点の減点となった。それでも、得点は今シーズン3度目の100点超えとなる102・63点という高得点だった。
全日本選手権のSPでも100点超えだった羽生結弦 完璧な演技を求められ続ける状況でミスをしたことで、逆に「肩の荷が降りたような気持ちになったのでは?」という質問に、明るく笑いながら「そうですね」と同意した羽生は、こう続けた。
「今は102点でも、見ている皆さんは多分『あーあ』という気持ちになっているかもしれないですけど、考えてみたら3年前だったら102点なんてとんでもなく高い点数でしたし、ノーミスをしないと出ない点数だった。その点に関していえば、(SPで)4回転2本(を入れる構成)というのは大きいと思いますね」
同じ『バラード第1番ト短調』を使った昨シーズンのSPの最高得点は、最終戦の世界国別対抗(2015年4月)の96・27点だった。その試合は3種類のスピンとステップはすべてレベル4で、4回転トーループとトリプルアクセルは成功。唯一ミスをしたのが3回転ルッツからの3回転連続ジャンプで、セカンドのトーループが回転不足を取られて転倒していた。
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