鈴木明子さんが解説。
浅田真央とライバルたちの全日本フィギュア
休養明けの浅田は表現が豊かに。全日本選手権で完全復活を!
――オリンピックシーズン後の2014年−2015年シーズンは、宮原知子選手、本郷理華選手など、ソチ五輪に出場していない日本人選手の台頭が目立ちました。今シーズンは、浅田真央選手が復帰したことで、さらに盛り上がりを見せています。
鈴木 ソチ五輪後に、ルールと採点基準が変更されたことによって、世界中が一気に活性化したような気がします。高難度の技がポンポン飛び出し、各選手の戦い方も変わってきています。
浅田真央の個々のパーツは悪くない、と鈴木明子さんは評価
――ともにソチ五輪を戦った浅田選手について、シーズン前、鈴木さんはどのように見ていましたか。
鈴木 浅田選手は休養していた期間もアイスショーに出演していました。彼女の場合、並外れたキャリアと高い技術があるので、それほど問題はないと思っていました。実際に、グランプリ(GP)シリーズ中国杯で優勝を飾りましたね。「さすが」としか言いようがありません。
――しかし、GPシリーズNHK杯で3位、続くGPファイナルではまさかの最下位(6位)に終わりました。
鈴木 休養中に体のメンテナンスができて、ジャンプは以前よりもいい形で跳べていると思います。NHK杯も、滑り自体は悪くありませんでした。パーツ、パーツはいいのですが、全体を組み合わせたとき、曲をかけたときにうまくピースがはまらなかったように思います。復帰したばかりですから、調子の波があることは仕方がありません。ただ、これは今までの浅田選手にはあまりなかったことで、本人は調整の難しさを感じているかもしれません。
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