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GPファイナル2位の宮原知子。
ロシア勢に勝つために必要なこと (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 今季少しずつ得点を上げてきている宮原は、NHK杯で自己ベストを更新する演技を見せて合計で初めて200点超えを果たし、自信をつけた。初出場となったGPファイナルでも公式練習から調子がよく、さらなる飛躍の期待がかかった。

 SPでは大舞台の雰囲気に少し飲まれたようで、緊張感から動きに硬さが見られて得点を伸ばすことができなかったが、フリーでは伸び伸びとノーミス演技を披露して2位に浮上。NHK杯で出した自己最高得点を6.51点更新する140.09点をマークし、合計でも自己最高を5.74点更新する208.85点を叩き出してみせた。

 自己ベストを更新する会心の出来だった宮原だが、それでも総合2位にとどまったのは、さらに上回る完璧で勢いのある演技を16歳のメドベデワが見せたからだ。

「優勝できるとは思っていなかったけれど、この結果のために一生懸命に練習してきました」と、初々しいコメントを残したメドベデワと宮原の合計の点差は13.69点。中でも、フリーにおける演技構成点の点差は5.17点に及んだ。

 このことからもわかるように、今後、日本女子がロシア勢と勝負する上で課題に挙げられるのは演技構成点の評価だ。技術点の基礎点では負けてはいない。あとはいかにGOE(出来栄え点)加点を稼げるかということもあるが、最大の問題はやはり表現面の強化にあると言ってもいいのではないだろうか。

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