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鈴木明子さんが語る、
全日本フィギュアの羽生結弦と宇野昌磨

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 今シーズンのフィギュアスケートも、いよいよ佳境にさしかかってきた。12月24日からは、注目の第84回全日本フィギュアスケート選手権大会が北海道札幌市で開催される。そこで、2013年のこの大会の優勝者で、昨年現役を引退した鈴木明子さんに、今年の大会の見どころについて解説してもらった。

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4回転とトリプルアクセルを習得した宇野昌磨に怖いものなし

――昨シーズン、男子選手で成長が著しかったのが宇野昌磨選手(1997年生まれの17歳)です。2014年12月の全日本選手権で羽生選手に次いで2位。今シーズンは、先日のグランプリファイナルで表彰台に上がりました(3位)。

鈴木 宇野選手はもともと表現力があって、滑りのいいスケーターでした。それが、昨シーズン、4回転とトリプルアクセルを習得してから怖いものがなくなりました。彼は、宮原知子選手と同じ「練習の鬼」。4回転とトリプルアクセルをマスターするまでは時間がかかったのですが、モノにしてからの安定感は抜群です。やはり、練習はウソをつきません。

 私は宇野選手が8歳か9歳くらいのころ、泣きながら練習していたのを覚えています。涙を流しても練習をやめない姿を見て「この子は絶対に強くなる」と思ったものです。かなり身体ができあがってきたので、今シーズンはさらに伸びるでしょう。

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