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オータムクラシック優勝。羽生結弦が初戦で手にした収穫とは? (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

「正直悔しい点がすごく多いですけど、得点は自分が思っていた以上に評価していただけたのかなと思います。まだまだ4回転3つという構成でしっかり決められないというのは悔しいです。でも、初戦で試合勘もないなかでの演技で、サルコウとトーループの4回転を耐えてしっかり立てたのはひとつの収穫でしたし、次のスケートカナダへ向けて課題が見つかった試合になったと思います」

 2年前までのフィンランディア杯とは違い、本拠地トロントから車で2時間ほどのバリーで戦ったシーズン初戦。まだGPシリーズへ向けての強化の途中でもあり、いつもとは氷が違うリンクでの試合だった。

 昨年よりつなぎも複雑になり、難度も高くなったプログラムを実際に演じて、「試合という緊張感の中で、特に後半の4回転に関しての感覚をつかめた試合だった」と話す羽生。結局、最後まで表情を緩めることはなかったが、彼にとってはこれからエンジンの出力を上げてシーズンへ向かうための、いいスタートとなる大会になったといえる。

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