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【フィギュア】安藤美姫がソチ五輪に出場するためのカギは? (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 終盤になるとスピードが落ちてしまい、最後のフライングチェンジフット・コンビネーションスピンはレベル1、ステップシークエンスはレベル2に判定され、芸術要素点も6・60点が最高。得点は91・05点で、合計点は147・30点。優勝とはいえ、まだ滑り込めていないという現実に直面する結果になった。

 9月のネーベルホルン杯は、出場が急遽決まった状況ながらも、ショートプログラムは「余裕を持って曲を感じながら滑れて楽しめた」と語った安藤。フリーの方は「演技の最初から、(最後まで)体力が持つかなという不安があった」と話していたとおり、「自分の状態をどこまで戻せるのか」という新たな不安との戦いもあったというが、それでも、試合になると3回転ルッツをしっかり決める勝負強さを見せた。

次の東日本選手権(11月1日~)に向けて、安藤美姫の挑戦は続く次の東日本選手権(11月1日~)に向けて、安藤美姫の挑戦は続く しかし、今回の関東選手権は、多くのメディアとファンが注目する国内復帰戦だったうえに、全日本選手権へ向けての第一歩という緊張感があったのか、ミスの多い演技内容になってしまった。

 試合後、安藤は書面で次のようなコメントを発表した。

「今回のフリーの演技に関しては、久しぶりの国際試合の疲れを残してしまっていて、課題の残る2日間になりました。ドイツとこの試合で今の自分に何が足りないかが明確になったので、今後につながるいい試合になったと思います。今後は皆様の心に残る演技をお届けできるように努力をしていきたいと思います」

 今回、フリーのジャンプではミスもあったが、スピードがない状態でもあれだけ跳べるのは、彼女のジャンプのセンスがあればこそ。同時に、練習では成功していたダブルアクセル+3回転トーループや、3回転サルコウ+3回転トーループなどの連続3回転ジャンプを試合で披露できなかったことは課題として残ったといえる。

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