【女子プロレス】SKE48時代にセンターを目指さなかった荒井優希が、強敵との闘いを経て決意「女子プロレス界の未来を背負います」 (2ページ目)
2023年3月18日、有明コロシアム大会でアジャコングと初のシングルマッチを行なった。アジャとは、デビュー後まもなくタッグマッチで対戦し、完敗している。その一戦をきっかけに、荒井はプロレスを継続する決意をしていた。
念願の再戦。何度も何度も、これでもかと必殺技「Finally(ファイナリー)」(かかと落とし)を繰り出すも、力及ばず敗れた。試合後、ボロボロになった荒井がリングを降りようとすると、アジャは荒井に近づき「またやろうな」と声を掛けた。
荒井は自身の得意技を出し惜しみしない印象がある。「Finally」という技をどう使おうと考えているのか。
「もちろん愛もあるけど、できることが本当に少なかったんです、ずっと。自分が勝つにはFinallyという細い道しかなかった。今はサソリ(固め)だったりブレーン(バスター)だったり、3カウント(フォール)を取れる技が増えてきたけど、あの試合でアジャさんにいろんな形のFinallyを出したことで、プロレスの幅が広がった気がします」
【シングルベルト初戴冠も、ベルトに追い詰められていく】
2024年1月4日、後楽園ホール大会で、荒井はマックス・ジ・インペイラーの持つインターナショナル・プリンセス王座のベルトに挑戦する。インペイラーは、178cm、95kgの巨体と、世紀末を思わせる出で立ちが特徴の"ミュータント・レスラー"。あまりの体格差に、勝機はないように思われた。
「Finallyを狙うしかなかったけど、思った以上にボコボコにされましたね。椅子に投げられたのも、マットのない床に落とされたのも初めてです。初めて足の感覚がなくなりました」
しかしプロレスは、どんなに体格差があろうとも、どんなに劣勢であろうとも、必殺技が決まれば勝つ可能性がある。荒井は一瞬の隙を狙ってFinallyを叩き込み、インペイラーに勝利。第12代インターナショナル・プリンセス王座を戴冠した。
念願のシングルベルト初戴冠。しかし荒井は、このベルトに追い詰められていく。インターナショナルのベルトを持つと、必然的に海外の選手と闘うことが増える。荒井はこの時、キャリアは3年だが試合数が限られていたため、まだまだ若手のような感覚だった。
「東京女子プロレスの選手だったら『この人はこういう技を使う』とか、『こういう間を取る』とかわかるけど、海外の選手だとまったくわからない。日本人とはテンポ感も違うし、技をバンバン決めたりとか、そもそものプロレスの違いもある。力も強くて簡単に持ち上げられちゃうし、悩みながら過ごしていました」
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