【プロレス】「引退するまで棚橋弘至を独占したかった」次期エース候補・上村優也が胸に秘めていた最後のシナリオ (2ページ目)
【新日本のど真ん中を走るのは自分】
── 今年のG1で、上村さんはついに棚橋超えを果たしました。
上村 そうですね。
── そういえば3年前に棚橋選手とシングルでやって負けたあと、「おまえ、エースになれるよ」みたいなことを言われていましたよね。
上村 これは本当に難しいというか、あらためて「エースっていうのは何なんですかね?」って思って。やっぱり見ている人が認めていくものかな? でも棚橋さんって、「オレがエースです」って、自ら名乗っていたじゃないですか。棚橋さんがエースになる前、プロレス界で「エース」っていう呼び方はあったんですかね?
── それまでは「メインイベンター」とか「トップ」と言っていましたよね。
上村 やっぱり。棚橋さんが野球をやっていた経験から、「エースという呼び方は自分で取り入れたんだ」って、いつも言っていて。
── 「100年にひとりの逸材」も、棚橋選手の自称から始まって定着したんですよね。
上村 2010年代、棚橋さんがベビーフェイスのチャンピオンとして君臨していて、プロレスを盛り上げて、「自分がエースです」と言って、ファンの人も「棚橋がエースだ」ってなっていったわけですよね。
その棚橋さんも年齢を重ね、同時に若い選手たちが台頭してきたことで、「次に棚橋弘至のポジションに就くのは誰か?」という見方が、ファンの間にはあるのかなと思います。ただ棚橋さん以降、本当に"純粋なベビーフェイス"と呼べる存在がいない気がするんですよね。
── 純度100%のベビーフェイスはいないかもしれないですね。
上村 やっぱり今は世間的にもそうですけど、ちょっとワルというか、映画の『JOKER』じゃないけど、ダークヒーローが支持を得る時代というか。それも多様性だから、必ずしも正統派がエースではないという時代で、プロレス界もそうなっている。今の新日本を見ても、ヒールじゃないけど、ベビーフェイスでもないみたいな選手が多いじゃないですか。
── そうですね。
上村 でも「振り切ったベビーフェイス」って、絶対に必要だと僕は思うんですよ。そういう存在が棚橋さん以降は新日本プロレスにいないから、僕にとってはチャンスです。
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