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【格闘技】"クラッシャー"川尻達也が語る20年前の五味隆典戦「アイツだけは特別。今でもぶっ飛ばしたい(笑)」 (3ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro

――状況に応じて技術を教えてもらうトレーナーや、必要な環境があったとのことですが、それはすごいことですね。

「言われてみれば、運よく"必要な人"が現れてくれました。僕はいつも、若い選手にも言うんです。『自分の信念を曲げず、人を裏切ったりズルをしたりしなければ、困った時に必ず誰かが助けてくれる』って。実際、五味戦で負けて、自己流だった打撃をしっかりやらないと通用しないと思った時に出会ったのが山田(武士)トレーナー(『JBスポーツ』代表/『チーム黒船』のトレーナー)だった。そうやって、大事なタイミングで必要な人が現れてくれるんです」

――格闘技だけでなく、生き方にも通じる話ですね。

「そうですね。信念を曲げないっていうのは、例えば寝技で負けたからって、急に『寝技をやんなきゃ』といってもすぐに結果を出すのは無理です。10年、20年と積み重ねてきた選手に、数カ月で追いつける世界ではない。だったら『自分の武器をどう活かして戦うか』を考えるのが大切だと思いますね」

【五味隆典は特別な存在】

――現在、フライ級を中心に日本人の選手がUFCに挑んでいますが、川尻さんが戦っていたフェザー級や、それ以上の階級だといかがでしょうか?

「う~ん......正直、かなり厳しいと思っています。先日、バンタム級で中村倫也選手がいい勝ち方をしました(1ラウンド TKO勝利)。ただ、トップどころのメラブ・ドバリシビリ(現UFC世界バンタム級王者)やショーン・オマリー(同級1位)が相手となると......。ただ、これからには期待したいですね」

――ちなみに、先ほど名前が出てきた、同い年でもある五味隆典選手は、川尻さんにとってどんな存在ですか?

「えっ、五味の話をすんの?(笑)。いいですよ、全然話しますよ! 戦ったのはもう20年前になりますね」

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