【女子プロレス】スターライト・キッドは「素顔でデビューするつもりだった」 スターダムのマスクウーマンが語るデビューからの10年 (4ページ目)
【現在WWEで活躍するイヨ・スカイに抱く「ひとつの夢」】
――2018年3月、復帰後初めてのタイトルであるフューチャー・オブ・スターダムの初代王座を獲得しました。
キッド:ベルトを見た時に「これは私のためのベルトだ」って、勝手に思いました(笑)。初代王者になれたことで「大きなものを残せたな」と思ったんですけど......当時は実感が湧かなかったです。
――その後、2018年4月に初のユニット「STARS」に所属します。
キッド:もともと正規軍としてやっていたので、それに名前がついたという感覚でした。メンバーもほとんど変わらなかったですし。バンドに例えると、バンド組んで名前がついて、ロゴができて、曲ができて、「やった!」みたいな。当時は深く考えてなくて、楽しくやっていた感じでした。マスクウーマンとして、"スターダムのマスコットキャラ"として存在していた感じです。
――2018年5月27日、海外に行く前の紫雷イオ選手(現イヨ・スカイ/WWE所属)と対戦していますね。
キッド:その試合で初めて、セカンドコーナーからムーンサルトプレスを飛んだんですよ。やっぱり、イオさんとの最初で最後のシングルだったので、何か爪痕を残したいなって。それまで、"その場飛びムーンサルト"は使用していましたが、「初披露するならここだな!」と。
――イヨ選手もムーンサルトプレスには定評があります。
キッド:イオさんの完成度には全然及ばなかったけど、自分なりに出しきろうと。そういえば、私が使っている"キッちゃんボム"は、イオさんに教えていただいた技なんです。「キッドにこの技は合うと思う」って。その技も、このイヨさんとの試合で初披露した気がします。
当時の私にとって、イオさんはあまりにも遠い存在でした。渡米前のイオさんはワンダー王座を保持していた。そのベルトを自分が巻いていると思うと、「レスラーとして大きくなったな」って実感します。今、スーパースターになられたイオさんと自分が対戦したらどうなるんだろう......これはひとつの夢ですね。
――海外挑戦への思いはないんですか?
キッド:ないですね(笑)。"欲深きホワイトタイガー"なんですけど、海外進出は考えてなくて、「スターダムで頑張りたい」という気持ちが強いです。
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