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【女子プロレス】スターライト・キッドは「素顔でデビューするつもりだった」 スターダムのマスクウーマンが語るデビューからの10年 (3ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi

――展開が早いですね。この時期、多くのキッズレスラーが入門しました。

キッド:すでに3姉妹(羽南、吏南、妃南)は栃木から練習に参加していましたね。私のジュニアの同期は琉悪夏、七星アリスで、唯一大人だったのがジャングル叫女でした。

――10代のうちに憧れのプロレスの世界に飛び込んでみて、いかがでしたか?

キッド:当時のスターダムは選手の退団や離脱などがあり、大変な時期でした。会社も「早く選手をデビューさせたい」という意向があったようです。ただ、私はデビューできるスキルはあるけど、まだ体も細かったため、マスクウーマンとしてデビューすることになりました。

――ご自身の意思ではなく、マスクウーマンになったのですか?

キッド:自分から「マスクウーマンになりたい!」とは言ってないんですよ。素顔でデビューするつもりだったので、最初は驚きました。ただ、スターダムの所属選手も増えて、団体が大きくなり、そこで唯一のマスクウーマンでいられることは本当に誇れますね。

【一度プロレスを離れた時期も】

―― 一度、プロレスから離れていた時期がありましたよね。

キッド:2016年ですね。表向きは「受験のため」と言っていたんですけど、実はやめたくなってやめたんです(苦笑)。

――何があったんですか?

キッド:子供の頃から鼻血が出やすい体質で、練習中も試合中も出てしまう。それが怖くて、どうしていいかわからなくなってしまって......。

――今は大丈夫ですか?

キッド:今でも出やすいんですけど、だいぶマシになりました。先日、ワンダー(・オブ・スターダム選手権)の防衛戦、3.15大田区総合体育館の小波戦と、4.27横浜アリーナのAZM戦では出ましたけどね。小波戦は思いっきり顔面蹴られたのもありますけど(笑)。

――高校生になったあと、2017年6月に復帰しました。

キッド:最初は高校に行く気がなかったんですけど、「プロレスをやめたい」と言って塾に通い、高校進学を決意しました。そこで、なぜか「推薦の面接でプロレスの話をしたら進学できるかも......」と考えて(笑)。それでプロレスラーをしていることを話したら、反応がよかったんです。

――プロレスをやっていてよかったですね。

キッド:そうですね。やめるつもりだったくせに(笑)。でも、受験勉強中も筋トレはしてました。どこかに「復帰するだろう」という気持ちがあったんでしょうね。

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