【格闘技】髙阪剛が語る朝倉海のUFC初勝利へのカギ TKO負けの愛弟子には「ヘビー級で闘ううえで大事なこと」を伝授 (2ページ目)
――海選手としては、テイクダウンを防ぐか、倒されてもすぐに立ってスタンドで勝負したいでしょうか?
「そうですね。ただ、立ち際のエリオットの攻撃には注意したいところです。海選手がニュートラルな状態に戻る前に攻撃を連打してくるでしょうから、そこで翻弄されないようにしたい。
海選手は立ち際に無理に正対しようとせずに、バックハンドブローを入れるとか、後ろを向いたまま一度離れてもいいと思います。スタンドでは、パンチの打ち分け、カーフキック、跳びヒザなどの足技を混ぜていくと、エリオットを翻弄できる可能性があると思います」
――海選手にとっては、UFC初勝利がかかる重要な一戦となります。
「勝ちきるためには、連打でペースを上げるより、強い一発、効かせる攻撃を意識したほうがいいのかなと。一発を大事に打ってほしいですね。海選手の力を見せつけての初勝利を期待しています」
【上田vsソルダトキン戦の手応えと誤算】
――続いては、『超RIZIN.4』に出場した上田選手について伺います。髙阪さんはセコンドとして臨みましたが、残念ながら2ラウンドTKO負けとなりました。
「ソルダトキン選手の前戦、『RIZIN LANDMARK 11』は現地(堀江圭功選手のセコンドで帯同)で観戦して、過去の映像も何度もチェックしました。そのうえで、対策もしっかり話し合いながら練ってきたんです。
『超RIZIN.4』のヘビー級トーナメント準決勝に臨んだ上田幹雄 photo by 東京スポーツ/アフロこの記事に関連する写真を見る
しかし今回のソルダトキン選手は、簡単に言うと、過去よりも状態がかなりよかった。以前の試合では、だいたい3分くらいで失速したり、リズムが崩れる場面が見られたんですが、今回はそれがなかった。崩れないように自分をコントロールしてきた印象でした。彼自身がこの一戦に向けて、相当な準備を積んできたことが伝わってきましたね。
ヘビー級で勝つために何が必要かを深く考えさせられる内容でした。勝利を目指すのは大前提なんですけど、試合を自分でコントロールできる状態を作るのが一番大事だと思いました。今回は完全に、ソルダトキン選手のコントロール下で進んでしまったので、今後はこちらが主導権を握るための武器が必要だと感じましたね」
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