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井上尚弥から「おいおい!」と反論された中谷潤人のトレーナーがあらためて明言「ジュントを勝者にするため、できる限りのことをする」 (2ページ目)

  • 林壮一●取材・文 text & photo by Soichi Hayashi Sr.

「両選手にとって、ものすごく難しいファイトとなるだろう。ジュントを勝者にするため、コーチとしてできる限りのことをする」

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 ルディは、そう言いきるようになった。バンタムに上げてから、4連続KO中の愛弟子の成長度に納得しているからだ。

 気になる、5月4日に行なわれたラモン・カルデナス戦におけるモンスターの感想も訊ねてみたが、「ナカノ(中野幹士)のコーナーについて忙しかったから、ハイライトしか見ていないんだ。確かにイノウエはダウンを喫した。が、衰えとは感じていない。相変わらず、すばらしいファイターだよ。だからこそ、闘うんだ」という回答だった。

 師の言葉を聞いた中谷も語った。

「ルディの愛情と期待が伝わってきますね。素直にうれしいです。また、井上選手も僕との試合を気にかけてくれているんだと、ありがたく感じます」

【中谷が語る次戦の相手・西田の印象と、LAキャンプの手応え】

 井上との頂上決戦を控えている中谷だからこそ、来る6月8日のIBF同級王者、西田凌佑との統一戦では勝ち方が問われる。

「西田選手は独特のリズムがあって、器用さを感じます。このキャンプではルディから、『How?』『How?』と何度も訊かれました。『ジュント、どうやって闘う?』『どういう動きをする?』って問いかけられたんです。常に、考えながらやれと。思いを巡らしながらスパーリングをこなしたことで、成長につながった自負があります」

 中谷のチームは、常に最悪のシナリオを描いたうえで作戦を練り上げていく。

「まずは、僕のパンチが当たらないことをイメージして積み上げました。それを前提にしておけば、相手と向かい合った時に困惑しませんから。今回のキャンプでは、自分を客観的に見つめられた点が収穫です。

 リングで感情を思いきり出してしまう選手もいますが、相手に自分の状態を晒してしまうのはマイナスです。このところ、感情をコントロールできているなって思うことが増えているんですよ」

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