「伊調馨さんは現役を引退されたのですか?」。オリンピック4連覇の最強女王に素朴な質問をぶつけてみた (5ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「追求はしています。極められるかどうかはわからないですけど。世界のレスリングは本当に進化しているし、流行りのスタイルも刻々と変わっています。私が得意な技術がたとえば5個あって、それらのレベルがそれぞれ100点に近いところまで持っていけたとしても、自分の知らない領域があったら、さらに上へは行けない。日々、レスリングを追求して、勉強しないと」

(後編につづく>>「伊調馨二世を育ててもつまらない」)

【profile】
伊調馨(いちょう・かおり)
1984年6月13日生まれ、青森県八戸市出身。中京女子大学(現・至学館大学)卒。ALSOK所属。2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロで金メダルを獲得し、女子個人として史上初の五輪4連覇を達成する。世界選手権10回優勝。2016年10月、日本政府から国民栄誉賞を授与される。東京五輪への出場は逃したが、2021年の同大会ではメダルセレモニーでプレゼンターを務め、東京パラリンピック開会式には日本国旗を運ぶベアラーとして参加した。

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