山本美憂が46歳でも闘いをやめない理由。「衰えている実感がない。やればやるほど強くなる」 (3ページ目)
――美憂さんが戦い続けることができている理由の一端が見えた気がします。
山本 やりたいという気持ちがあるし、やらなくはならないこともたくさんあるんですよね。私は、科学的にスマートな練習をするタイプではなく、ガンガン練習して上がっていくタイプだと思っています。ハードな練習ができているうちは、もっと強くなれると自分でわかっているので、まだやめられないです。
――年齢を重ねていくと身体能力は落ちていくと思うのですが、その感覚はどのように埋めているのでしょうか?
山本 実は衰えているという実感がなくて、むしろ、やればやるほど強くなっているという感覚なんです。レスリングをやってきた影響だと思いますが、強さは練習量に比例すると信じているんですよ。だから、厳しい練習を乗り越えて試合当日を迎えた時は、自信を持ってリングに上がることができるんですよね。
――では、まだしばらく美憂さんの勇姿が見られそうですね。RIZINでベルトを巻く姿が見られることを、ファンも期待していると思います。
山本 ありがとうございます。まだゴールが見えていないので、とにかく目の前のことをしっかりやっていきます。なんでも一生懸命やっていれば絶対に幸せにつながる。そう信じてこれからも戦い続けます。
◆山本美憂(やまもと・みゆう)
1974年8月4日生まれ、神奈川県出身。弟の徳郁、妹の聖子とともに、ミュンヘン五輪レスリング日本代表だった父・郁榮に英才教育を受ける。13歳の時に第1回全日本女子選手権で優勝したのを皮切りに、全日本を4連覇。1991年に初出場した世界選手権を史上最年少の17歳で優勝するなど、女子レスリングのパイオニア的存在に。引退後、数年の時を経て2016年9月にMMAデビューし、2020年12月にはRIZINで王座決定戦に挑戦するなど進化を続けている。今年3月には、KIDの誕生日に合わせて、息子の山本アーセンとアパレルの新ブランド「GK's」を立ち上げた。
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