【ボクシング】何人いるのか。日本人の現役世界王者を整理してみた (4ページ目)
"ノックアウト・ダイナマイト"と呼ばれる内山は、過去の防衛戦では拳やひじなど、どこかに故障を抱えながらの戦いが多かった。だが、昨年の大晦日の一戦ではついに万全の状態でリングに上がり、挑戦者オリバー・フローレス(ニカラグア)を3ラウンド1分47秒、ボディーブロー1発で沈めている。
以上、ざっと日本王者9人の近況を振り返ってみたが、2015年は残念ながら、世界が驚くビッグマッチが成立したことも、2014年のようにローマン・ゴンサレス(ニカラグア)やギレルモ・リゴンドウ(キューバ)のような世界的ビッグネームが国内のリングに立つこともなかった。
ただしそれは、「嵐の前の静けさを意味した1年だった」と言い換えることができるかもしれない。
昨年6月、アメリカのボクシング専門誌『リングマガジン』の選出する「パウンド・フォー・パウンド(全階級を通じての最強選手)・ランキング」において、山中が9位、内山が10位に入るという快挙を達成した。さらに、11月にラスベガスで行なわれたWBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチでは、王者だった三浦隆司(31歳/帝拳)がTKO負けしたものの、フランシスコ・バルガス(メキシコ)との一戦はスポーツ専門チャンネル『ESPN』、スポーツ週刊誌『スポーツ・イラストレイテッド』、日刊紙『USAトゥデイ』などで年間最高試合に選出されている。間違いなく、日本人ボクサーの評価は上昇した1年だった。
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