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金メダル計6個。お家芸「柔道」は復活したと言えるのか? (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi  photo by AFLO

 世界選手権で優勝すれば、これまでよりマークがきつくなり、研究されるのは当然だ。今大会で金メダルを手にした永瀬や羽賀がリオ五輪の代表になった場合、それをどうくぐり抜けることができるか。

 さらに、これまで日本の主力階級だった男女軽量級の敗戦も、気になるところだ。女子48kg級は、金メダルを逃した浅見と近藤がこの敗退をバネにし、どこまで自分を磨き上げていけるか。一方の男子60kg級と66kg級は、今回代表に選ばれた選手だけでなく、2013年大会の60kg級世界王者・高藤直寿(東海大)や、高校2年生でグランドスラム東京の66kg級を制した阿部一二三(神港学園高)などが、この結果をチャンスとみてどのような戦いを挑んでいくのか。残り1年の成長に注目したい。

 そして最後は、「柔道の象徴」とも言える男子100kg超級だ。絶対王者テディ・リネール(フランス)の7連覇は許したものの、七戸龍(九州電力)が安定した柔道で決勝へと進出した。1年後のリオ五輪、最初に行なわれる軽量級がキッチリと結果を出して良い流れを作り、続く中量級が今大会のように勢いに乗ってメダルを量産できれば、最終日に悲願の「打倒・リネール」を成し遂げる可能性もゼロではない。そのとき初めて、お家芸「柔道」は完全復活したと高らかに宣言できるはずだ。

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