【男子バレー】西田有志「目標は1個だけじゃない」 SVリーグ連覇は「日常の積み重ね」で決まる (2ページ目)
【五輪出場権獲得も「必然」】
決勝の前日、準決勝の韓国戦後、西田はひとつの"予告"をしたが、それは勝ち筋が見えていたからだ。
「明日は人を狙って打ちますよ!」
彼は言ったが、そのとおりに決勝のイラン戦ではレシーバーを打ち崩すスパイクを連発し、最多得点を記録した。決勝はセットカウント3-0で勝利し、ロス五輪出場権を勝ち取った。有言実行の男の面目躍如だった。
「昨日、言ったとおりでしょ? 人を狙っていたんで、それどおりに決まってよかったです」
西田は相好を崩した。レシーバーを狙い撃ちし、爆撃機が艦隊を沈めるような迫力があった。
「こうなるだろうな、と展開は想定できていました。VNL(ネーションズリーグ)でイランとはフルセットまで戦っていますが、日本開催というシチュエーションで、自分たちは"勝つチームができていた"と思います。自分自身、ピークを合わせ、そのために半年間やり続けていました。コンディション的に難しい展開もあったんですが、この1試合、最大集中ができたんで、なるべくしてなった感じですかね」
日常があってこそのピーキングだった。感覚も鋭敏になっていた。たとえば、髙橋藍のフェイクセットに対する反応も抜群で、韓国戦、イラン戦と連発した。
「すべては"バレーを好きでうまくなりたい"って土台の上にあって。それがどれだけ強いかで、自分がうまくなるスピードも変わってくる。そう思って、日々を過ごしています」
西田は言うが、あくまで日常が決戦で運を呼び込むのだろう。イラン戦では第3セットの23-22という勝負どころで、彼のサーブはネットにかかった。0コンマ何秒の間、ネットの上にいたボールはゆっくりと相手コートへ落ちた。
――どちらに落ちてもおかしくないボールがネットインしたシーンは、まさに日常が実った象徴的シーンだったのでは?
西田は少し照れ臭そうに言った。
「人には『ついていたね』って言われるかもしれないですけど、自分は『なるべくしてなった結果だ』と思っているんです。常にどんなシチュエーションになるかをつなぎながら、もちろんミスもありましたけど、必然として結果がついてきたというか。ネットインは結果論で語られるかもしれないけど、"ついている努力"をしていると思うんで」
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