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【男子バレー】西田有志、宮浦健人が体現する「チーム力」 日本の躍進はこうしてもたらされた (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【「チームプレーへのフォーカスが大事」】

 西田、宮浦のふたりは違った経路で成長し、代表に合流した。これは、単なる足し算ではない。

 日本ラウンド初戦、パリ五輪準々決勝で逆転負けしたイタリアを下した試合後、西田は筆者の問いに対して核心に迫る話を返している。

――イタリアはサーブを失敗してもぎりぎりを狙い、3セット目から好転させて、ミドルの高さを生かす戦略で、パリ五輪と同じでした。ただ、今回は見事に相手の流れを断ち切りましたね?

「確かにイタリアのサーブが入ってきてる感覚がありましたね。それで4セット目を取られてしまって......ただ、5セット目に耐えて勝負できたのは大きかったです。シャットされたり、ミスしたりしても、そこへの意識よりも、チームとしてどう1点を取っていくか。やっぱりチームプレーへのフォーカスが大事で......。

 日本は常にいいチームだし、強いですけど、ひとりひとりになってしまうと弱さも出る。強豪国と比べると、"ポテンシャルが""フィジカルが"という話がどこまでもつきまとう。そこを言い訳にしたくはないからこそ、チームとしてカバーし、どう勝負するか。それが僕たちの戦い方だと思うので、そこに磨きをかけるしかないですね」

 強力なオポジットが2枚いることは、チーム力に通じる。それが日本の頼みの綱になるだろう。1+1を2以上にするしかない。

 西田は哲学的に言う。

「僕はずっと強打しかなかった。イタリアもそのイメージを持っていたと思います。そこで、無理しても打つか、無理して打たないか。0コンマ何秒の判断で難しいですが、人がいないところに打てるか」

 宮浦は簡潔に言った。

「オポジットの役割をまっとうするだけ」

 ふたりは異なるキャラクターの持ち主だし、スパイクやサーブもタイプは違う。しかし、オポジットらしい気配を匂わせる点は共通している。そのふたりが力を合わせたら......日本の"斬撃"は本領を発揮する。

 7月19日の予選ラウンド最終戦は、パリ五輪で接戦を演じたアルゼンチン戦だ。

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著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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