【男子バレー】髙橋藍がイタリア撃破で見せたたくましさ 「パリの涙」から何が変わったのか (3ページ目)
そこで、イタリアに大逆転で敗れた試合を見返したかと聞いた時だ。
「見ていません。あの試合は頭で覚えていて、それで十分。わざわざ見返すことはないと思います。負けた試合も勝った試合もあまり見ないですね(笑)。このプレーをこうしたらよかった、とか、こういう決め方できたんだ、って考えるのはプラスもあるかもしれないけど......。"たら、れば"を考えたくないです。自分はいつも先を見ておきたい」
敗北のイメージなど、彼には必要ないのだろう。明朗で前向きな野心で、勝利をイメージし、敵を全力で叩き潰す。その明快さが勝負強さにつながっている。
「日本が勝っていくためには、自分も含めて石川(祐希)選手、西田(有志)選手、宮浦(健人)選手、4人が大事な場面で決めきれるか。それが必要だと思っています。(トスが)上がってくれば自分は決めるし、決める自信を持つのが大事。(ロラン・)ティリ監督も『全員がボールをほしがるように。大事な場面で引かずに、自分たちから攻めていけるようにしよう』と言っていますが、本当にそうだなって思います。自分自身が決めきるんだ、この試合を終わらせるんだ、というマインドでやっていますね」
VNLの戦いは続く。7月16日は昨年の世界バレーボール選手権で不覚をとったカナダと対戦、続いてベルギー、アルゼンチンと戦う。すでにファイナル進出を決め、VNL初優勝も照準に入った。
すべては2年後のロス五輪に向けた試金石だ。
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著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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