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【男子バレー】後藤陸翔が語る東京グレートベアーズの戦略と基本方針 今季はSVリーグ優勝を狙う (2ページ目)

  • 市川忍●取材・文 text by Ichikawa Shinobu

【チーム戦略に基づいた技術練習】

 SVリーグを牽引するクラブのひとつ、グレートベアーズの姿勢を後藤自身も体現するつもりだ。

「プレシーズンマッチでは、大竹(壱青)さんがオポジットに入る時もありました。大竹さんはブロックがいいですし、ミドルブロッカーに転向したとはいえ、もともとはオポジットで日本代表でも活躍した選手。長期戦を戦う上で、そういったオプションも大切な戦略ですよね。それ以外にもカスパー(・ヴオリネン)監督はいろいろなアイデアを持っている人なので、期待してほしい」

 今シーズン、グレートベアーズは昨年から在籍するアレックス・フェレイラに加え、アルゼンチン代表のポイントゲッター、ルチアーノ・ヴィセンティンも入団し、アウトサイドヒッターの層が厚みを増した。今季ここまでの2試合では(10月31日現在)、彼ら外国籍選手の対角に後藤、柳田将洋といった日本人選手が入る布陣が多く、これがチームの基本方針となりそうだ。

「外国人選手と対角を組んだときに、彼らの攻撃を生かしたい。今季はそこで僕か、僕ではない日本人選手とリベロのふたりで、フローターサーブをレシーブすることにトライしています。この形は昨シーズンにはないシステムで、だからこそ自分がコートの広い面積をカバーしつつ、パイプ攻撃に入れるよう練習を積んできました。レシーブしたあとにコケて終わらず、すぐに攻撃に加わる意識を大事にしてきました」

 スピードアップを意識した身体作りに始まり、チーム戦略に基づいた技術練習を積み重ね、今シーズンのために準備を進めてきた。

「新しく入った外国籍選手は、同じポジションで高め合っていく仲間。良いところを盗みつつ、チームとして勝てる形に繋げていけたらいい。それに外国籍選手と僕らでは、チームから求められる役割が違います。チームのバランスを取るのが、僕ら日本人選手の役目。ミスをしない、安定感のあるプレーが大切だと考えています。そういった役割を44試合通して全うすることが、大事になってくるんじゃないですかね」

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