【女子バレー】群馬グリーンウイングス塩崎葵葉が振り返る、荒木絵里香との出会い 「将来有望!」のかけ声に導かれてSVリーガーに (3ページ目)
大学卒業後はVリーグ、JAぎふリオレーナで1年プレーしたあと、SVリーグへの参加を決めた群馬への移籍を志願した。より高いレベルでやりたい、という気持ちを裏切れなかった。チームの練習に参加し、2024年7月に入団が決まった。
「Vリーグ時代、対戦相手のクインシーズ(刈谷)で荒木さんがコーチをされていて。試合前、勇気を振り絞って挨拶して、『昔、写真を撮っていただきました! ずっと憧れています。同じミドルで、荒木さんみたいに頑張ります!』と伝えました。緊張して、何を言われたかは覚えていません(笑)」
塩崎は言う。今も荒木のダイナックなプレーは"物差し"だ。
「自分のなかの完成系は荒木さん。マネするわけじゃないけど、頭のなかで比べちゃいますね」
SVリーグでは、それまで通用したことが通用しないという。得意のブロックも、トスが速くて追いつけない。悔しさが募るが、彼女は何度も苦しさを乗り越えてきた。
「ちっちゃい頃自分が荒木さん憧れたように、小さい子にも元気を与える存在になりたいです。応援してもらえる選手に」
それが塩崎の望みだ。
(後編;塩崎葵葉は『ハイキュー‼』ベストメンバーにも選んだ木兎光太郎の言葉に「共感できます!」>>)
【プロフィール】
塩崎葵葉(しおざき・あおば)
所属:群馬グリーンウイングス
2000年5月22日生まれ、滋賀県出身。177cm・ミドルブロッカー。小学2年でバレーを始める。元日本代表の荒木絵里香に憧れてミドルブロッカーに。富山第一高校時代には春高バレーでベスト8に進出。日本女子体育大学4年時には全日本インカレ準優勝を経験した。2023年にVリーグのJAぎふリオレーナに入団。翌年7月に群馬グリーンウイングスに入団した。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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