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【男子バレー】台頭する日本代表の次世代、西山大翔と甲斐優斗が世界バレー前哨戦で大暴れ (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

「(右利きの)西山は(昨シーズンまでティリ監督が指揮を執っていた大阪ブルテオンで)3、4年ほど一緒にやっているので、とてもポテンシャルが高い選手であることを把握しています。課題は安定感でしたが......ブルガリア戦もそうですが、いいプレーが出ていました。

 日本は(宮浦、西田だけでなく)大学バレーでもオポジットはほとんど左利きですが、世界の強豪代表は両方(の利き手選手が)いるものですよ」

 世界バレーに向け、西山がひとつのカードになったことは間違いない。高さを誇るイタリアのブロック相手にも通用した。左利きの宮浦と代わり、イタリアに混乱を生じさせていたのだ。

「(3セット目に出た時は)相手のブロックに緊張し、ビビってしまったので、そこが得点につながらなかった。4セット目はスタートからの出場で、"楽しくやる"ってことを心掛け、自分のスパイクを信じてプレーすることができました。気持ちの入り方がよかったです」

 西山はそう振り返ったが、世界トップのリベロであるファビオ・バラーゾをも叩き潰すようなサービスエースも奪っている。

「"入れにいったサーブ"ではミスがあったので、"勝負しにいくサーブをしよう"と思っていました。ミスはあっても、とにかく攻めていこうと。それでリズムができて、サーブのコンディションはすごくよくなったと思います」

 彼は手ごたえを感じつつも冷静だった。

「宮浦選手が左利きオポジットで、右利きの自分が入って(活躍できたのは)対策されていなかったこともあると思います。そこにアドバンテージがありました。次は対策されてくるはずで、決められなくなるかもしれないけど、さらに攻められるようにしたいです」

 西山の成長は、日本男子バレーにとっていい兆しだ。

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