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髙橋藍は、なぜSVリーグ参戦を決めたのか 「一番成長できる環境」と兄・塁の存在について語った (3ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

――もともと、バレーを始めたのも塁選手の影響でしたね。

髙橋 塁とは子どもの頃から一緒にバレーをやってきて、ずっと尊敬しています。あのファイナルでも、リリーフサーブだけでなくてつなぎも全力でやって、流れをチームに持ってきた。その強さも、すごいなって。その塁とチームメイトとして、SVリーグに挑めるのもうれしいですね。

――SVリーグ、サントリーでの目標はもちろん優勝でしょうけど、それを含めてご自身がどこを目指していますか?

髙橋藍 SVリーグが今後どうなっていくのか、今はわからないですけど、僕ができるのはベストを尽くすこと。そのなかで自分自身が強くなって、SVリーグを戦いながら成長していくことが一番です。

 また、僕がSVリーグでプレーすることで、日本代表で僕やほかの選手たちを知ってくださったファンの方々に、日本の国内リーグのことも知ってもらえる機会になるといいかなと思います。日本のバレーボールの面白さを世界の人に知ってもらいたいですし、もちろん国内のファンや子供たちにも、もっと日本のリーグを見てもらいたい。

 僕はまだ国内リーグでのプレー経験がないので、初めての環境になりますけど、しっかり自分のやるべきことを見定めて、自分の目標のため、夢のために全力でやっていきたいです。サントリーさんの一員になるからには、もちろん連覇を狙います!

――現在開催中のVNLは、髙橋選手と石川選手はセリエAのプレーオフが長かったこともあり、第2週の福岡大会からの参加となります。

髙橋藍 それが許されるのも、昨年に出場権を獲得できたからこそです。帰国後は実家にも帰って、塁と旅行に行ったりもしました。リフレッシュできたので、また新しい気持ちで代表でもプレーすることができると思います。

 VNLも、できる限り勝ちにこだわっていきたい。そしてパリ五輪に向けていい準備をして、必ずメダルを勝ち取ります。このチームなら絶対に取れる。そういう確信があります。まずはVNL福岡大会で、みなさんの前でプレーすることを楽しみにしています。

【プロフィール】
髙橋藍(たかはし・らん)

2001年9月2日、京都府生まれ。兄の髙橋塁の影響で小学校2年生よりバレーボールをはじめる。東山高校3年生時にはエースとして国体、春の高校バレーで優勝し、2020に日本代表初選出。2021年の東京五輪では全試合にスタメン出場し、男子バレー29年ぶりの決勝トーナメント進出に貢献した。日本体育大学に在学しながらイタリア・セリエAのパッラヴォーロ・パドヴァで2シーズンプレーし、2023-24はヴェロ・バレー・モンツァで活躍。チームをプレーオフ決勝まで導いた。シーズン終了後、兄が所属するサントリーサンバーズ大阪への移籍、SVリーグへの参戦を発表した。

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著者プロフィール

  • 中西美雁

    中西美雁 (なかにし・みかり)

    名古屋大学大学院法学研究科修了後、フリーの編集ライターに。1997年よりバレーボールの取材活動を開始し、専門誌やスポーツ誌に寄稿。現在はweb Sportiva、バレーボールマガジンなどで執筆活動を行なっている。『バレーボールスピリット』(そしえて)、『バレーボールダイジェスト』(日本スポーツ企画出版)、『球萌え。』(マガジンハウス)、『全日本女子バレーコンプリートガイド』(JTBパブリッシング)などを企画編集。スポルティーバで西田有志の連載を担当

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