パリ五輪へ竹下佳江が期待するセッター。女子バレー界が「明るい未来」のためにやるべきことも提言 (2ページ目)
――籾井選手が所属するJTはリーグ2連覇中で、関選手が所属する東レは昨季にリーグ無敗でした。それぞれ強力なエースがいるチームですが、それが成長にプラスに働くことは?
「JTにはアンドレア・ドルーズ(東京五輪金メダルのアメリカ代表メンバー)、東レには黒後愛選手(しばらく休養をとることを発表)と石川真佑選手という日本代表の主力がいます。そういった選手がチームにいることで、フォローしてもらいながら成長していける部分もあると思います。加えて、ミドルやライトを絡めると攻撃のバリエーションが増えるため、相手としては的を絞りにくい。経験しながら勝つことによって、成長、自信につながっていくのではないでしょうか」
――ちなみに、セッター以外で期待する選手はいますか?
「荒木絵里香さんが引退したミドルブロッカーは、東京五輪を経験したNECレッドロケッツの山田二千華選手(21歳・184cm)やベテランの島村春世選手(29歳・182cm)、ユニバーシアードを経験したデンソーの横田真未選手(23歳・177cm)をはじめ、姫路の荒谷栞(23歳・173cm)にも期待しています。荒谷はミドルの選手としては小柄ですが、ミスが少なくて勝負強く、コート内外でチームのバランスを取れる選手です。同じ姫路の佐々木千紘(23歳・175cm)も楽しみな選手で、サーブとブロックがよく、とても素直でたくさんのことを吸収している選手ですね。
アタッカーでは、久光スプリングスの井上愛里沙選手(26歳・178cm)や中川美柚選手(21歳・182cm)、PFUブルーキャッツの志摩美古都選手(22歳・175cm)もいい。リベロでは東レの水杉玲奈選手(21歳・164cm)も楽しみな選手です。さらに今季のVリーグで、すばらしい活躍をする選手が出てくることを期待しています。
日本代表のチームを3年後(パリ五輪)に向けて作っていくことを考えると、若い選手や代表経験が浅い・ない選手だけでは強いチームはできない。東京五輪を経験した選手を中心に、うまく強化していってほしいです」
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