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五輪出場を逃し、猛バッシング。引退を決意した竹下佳江を救った中田久美からの電話 (5ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

 もうひとりは、名コンビで活躍した高橋みゆき。高橋はシドニー五輪の最終予選から共に戦っていたが、2005年からイタリア・セリエAのチームで2年間プレーしたことで「すごく変わった」という。

「すごくプロフェッショナルな選手になりました。それまではバレーに関して真剣に話すことはあまりなかったと思うのですが、イタリアでプレーする厳しさ、甘さをしっかり指摘するなど、熱量が高い話をたくさんするようになりましたね。

 シンは、不満があっても口に出さずに『自分が背負えばいい』というスタンスの選手という印象でした。でも、イタリア挑戦後は、厳しさを表に出すというか、勝負に対してこだわっている部分が一致したんです。海外でのプレーは、彼女自身にとっても大きな収穫があったでしょうけど、そういう話をできる人が近くにできたことは、私にとっても"強み"になりました」

 迎えた2008年の北京五輪は、アテネ五輪に続いて5位。しかし、竹下を中心に2大会で培われたチーム力が、2012年のロンドンで実を結ぶことになる。

(後編につづく>>)

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