「今年は断然、古賀紗理那」。迫田さおりが推す女子代表のアタッカー陣 (4ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

――日本代表に話を移しますが、昨年6月に引退した、アタッカーで"守備の要"でもあった新鍋理沙さんは、迫田さんから見てどんな存在でしたか?

「新鍋さんは『拾って、つなぐ』という日本のバレーを体現する選手でした。私が(Vリーグで)対戦する時も、本当に嫌だったんですよ。スパイクもタイミングをずらして打てるなど攻撃もいいんですが、やはり守備力が高いからチームが安定していた。相手の攻撃をしっかり上げる選手がコートにいると、他の選手たちが自分のプレーに集中できて、チームにもまとまりが生まれるんです」

――新鍋さんが抜けたところに、同じように守備に長けた選手をライトに入れるのか、もしくは黒後選手、古賀選手などをライトで起用することも考えられると思いますが。

「私は、新鍋さんと同じような選手にこだわらなくていいと思います。たとえば守備がうまい選手でも、新鍋さんのように攻撃にも長けているとは限りません。その時はレフトとかミドルが攻撃力をカバーすればいいし、逆にライトに攻撃型の選手を入れるなら、レフトにレシーブがうまい選手を起用して補えばいいと思います。

 今季の活躍ぶりからすると、アタッカー陣はここまで挙げた3人が中心になるでしょうね。相手チームの特徴に合わせることも必要ですが、守備面とのバランスも考えたら、黒後選手に代えて実績十分の石井優希選手(久光スプリングス)を入れるのもいい。高さとパワーを上げたいときは、石川選手のところに黒後選手を起用するパターンもあると思います。その時のチームのバランスを見て、それぞれの選手が自分なりの輝きを放てたらいいですね。誰が入っても、新鍋さんがいた時とはまた別の強いチームができると思いますよ」

(後編:迫田さんが注目する「石川真佑世代」の新戦力>>)

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