2020.11.30

47歳で現役トップ選手かつ実業家。西村晃一がビーチバレーに捧げる情熱

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

ビーチバレーの現役レジェンド
西村晃一インタビュー 前編

「体力や動きが落ちたと感じることはありません。むしろ、今が一番いいと思います」

 かつてインドアの日本代表のリベロとして活躍し、ビーチバレーに転向して間もなく20年。西村晃一(WINDS)は、47歳になった今でも日本のトップクラスの選手(JVAオフィシャルランキング5位。11月17日時点)としてプレーを続け、悲願のオリンピック出場に向けて情熱を燃やしている。

47歳ながら第一線で活躍を続ける西村 photo by Ray Yamaguchi47歳ながら第一線で活躍を続ける西村 photo by Ray Yamaguchi  京都の花園高校で春高バレーを制し、立命館大学から1996年にNECホームエレクトロニクスに入社(1年で廃部しNECブルーロケッツに移籍)。身長は175cmながら抜群のジャンプ力を持つアタッカーとして躍動し、長らく日本代表で活躍した2m8cmの大竹秀之の陰からひょいと顔を出してスパイクを叩きつける姿が印象的だった。

 そして1998年には代表に選出されるが、当時導入されたばかりのポジション、守備専門のリベロとしてだった。「よく『奇跡だ』と言われるんですけど、ちょうどリベロというポジションができて、この身長でも全日本に入れたんです」と振り返る西村は、持ち前の反射神経を生かしたレシーブでチームを救い続けた。

 男子の日本代表は2000年のシドニー五輪の出場を逃したものの、世界最高峰のリーグ、セリエAのチームから声がかかった。移籍が実現すれば、現役の日本代表選手がセリエAに挑戦する初めてのケース。しかし交渉が進み、契約書を交わすだけとなった時に、西村は「これは違う」と契約をキャンセルした。

「やっぱり、スパイクが打ちたかったんですよ(笑)。それでビーチの道を選んだことに、後悔はまったくありません」