黒後愛と石川真佑が本音で語る。互いの特長や課題、高校時代の裏話 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • 谷本結利●撮影 photo by Tanimoto Yuuri

――逆に、黒後選手から見た高校時代の石川選手の印象は?

黒後 最初はすごくシャイなのかな、と思いました。真佑が高校に入る前に寮の案内をしたんですけど、私がいろいろ説明している時に正座をしていて。「足を崩していいよ」と言ったら、今度はずっと体育座りをするんですよ(笑)。でも、その頃からしっかり自分を持っていましたし、こちらから話しかけた時には自分の考えを言葉にするのもすごく上手でした。真佑本人は「人見知りです」と言うんですけど、そういったコミュニケーション力があるからこそ、シニアでも活躍ができたんだと思います。

インタビュー中は笑顔が絶えなかったインタビュー中は笑顔が絶えなかった――石川選手はシニアデビューの大会だったにもかかわらず、厳しい場面で起用されることが多かったですね。

石川 チームが苦しいタイミングで入った時に意識していたのは、「流れをよくしたい。勢いをつけたい」ということです。自分のことで精いっぱいだったこともあって、とにかくチームに少しでも貢献することだけを考えていました。

――おふたりは日本代表、東レアローズでもチームメイトとして戦っていますが、同じスパイカーとしての互いの印象は?

黒後 パワーもありますけど、相手のブロックに当てて出すスパイクだったり、冷静にブロックを見て得点につなげられる技術もあるスパイカーだと思っています。

石川 私と違って高さがあり(石川は173cm、黒後は180cm)、スパイクが力強いです。そして、苦しい時に1点を決めてくれるのですごく頼りになります。私もそういった場面で決められる選手になりたいです。

――石川選手は、海外のトップ選手と対戦するのがほぼ初めてだったと思いますが、そのワールドカップで感じた収穫と課題を教えてください。

石川 攻撃に関しては思いどおりにいくことも多かったんですが、試合を重ねていくうちに相手からサーブで狙われることが増えました。そこで崩れてしまって、周囲の選手にカバーしてもらった場面も多かったです。海外のトップ選手のサーブは速く、高さもあるので、それに対応できるようにならないといけません。後衛に下がった時にきっちりレシーブができないとチームが苦しくなってしまうので、守備面を向上させていきたいと思っています。

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