坂口佳穂、強豪勢ぞろいの大会で苦杯。東京五輪出場の可能性はいかに

  • 小崎仁久●文 tex&photot by Kosaki Yoshihisa

『マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2019』は、最終戦となる第7戦の名古屋大会(9月28日~29日/名古屋市北区・名城公園トナリノ)が行なわれた()。
※ツアーポイント上位6チームと日本ランキング上位2チームが出場する『ファイナル グランフロント大阪大会』は10月12日~13日に開催される。

 今大会には、日本ランキングトップの石井美樹(29歳)&村上めぐみ(34歳)ペアをはじめ、ワールドツアーを主戦場とする強豪ペアがこぞって参戦。今シーズン初めて、有力どころがすべて顔をそろえ、現在の日本女子ビーチバレー界の力関係や、各ペアの成長度を推し量る絶好の機会となった。

 もちろん同舞台には、今季ツアーで2勝を挙げている坂口佳穂(23歳/マイナビ)&村上礼華(22歳/ダイキアクシス)ペアも参戦。坂口は、自分たちの成長を示す意味でも「ここで結果を出したい」と、強い意気込みを見せて大会に臨んだ。

ツアー第7戦の名古屋大会に挑んだ坂口佳穂ツアー第7戦の名古屋大会に挑んだ坂口佳穂 出場8チームによるトーナメント戦で行なわれた今大会。坂口佳&村上ペアは、1回戦で鈴木千代(25歳)&坂口由里香(25歳)ペアと対戦した。

 今年8月のジャパンレディースでは、2度対戦していずれも敗れているが、2試合ともちょっとした差で明暗が分かれた。自分たちのリズムで戦えていれば、坂口佳&村上ペアにも勝つチャンスは十分にあった。

 高さはないものの、安定したディフェンスからゲームを組み立てる鈴木&坂口由ペアは、対応力が高く、相手の得意なプレーを消してくる。坂口佳&村上ペアがジャパンレディースでの雪辱を果たすには、そうした巧みな戦術に対して、どう対処し反撃するかがポイントだった。

 第1セット、鈴木&坂口由ペアが軟打や緩急をつけたサーブで前後に揺さぶりをかけてきたが、坂口佳がしっかりボールを拾って攻撃につなげていく。サーブでも、相手の弱みをついて得点を重ねた。

 そうして、序盤は拮抗した展開が続いていたが、鈴木&坂口由ペアのフワッとした足の短いサーブによって、坂口佳&村上ペアは次第に攻撃のリズムを乱されてしまう。武器である強打で点数を奪えなくなり、後手に回るシーンが増えていった。終盤はディフェンスで粘りを見せるものの、結局19-21でセットを失った。

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