「プロ」か「企業」か。揺れ動くバレーボールのスーパーリーグ構想 (3ページ目)
「基本的には歓迎したい。ホームゲームを増やし、開催権をチームに譲渡していただいて、利益を上げられるのは嬉しいこと。とはいえ、他の企業チームさんにとっては、なかなかハードルが高いのではないでしょうか。独立採算をとるのであれば、ホームゲームを増やし、ローカルなスポンサーを、頭を下げて獲得しなければならない。
しかし、私が(1990年代に)東芝シーガルズで監督をしていたときに、はっきりと言われたのが、『1000万円程度の利益は、バレーチームを持つような大企業にとっては、会計上どうするか"困ったお金"にしかならない』ということ。(企業側が)その状態のままならば、ファンに対する意識も変わらない。そこをいかにクリアして、ビジネス化していけるか。我々はノウハウがあるので、いくらでも貢献したい。そして、将来的にはもっとプロクラブが増えて、完全プロリーグ化を目指していただきたい」
また、ある中堅選手に意見を求めると、積極的ではないものの、今回の"改革"を次のように支持した。
「スーパーリーグが、(プロリーグ化を目指す)最初の構想のまま18年に実現していたら、その時点で引退して社業に専念しようと思っていた。今の体制でも、プロになりたい選手はプロで契約できるし、プロでやりたいチームはプロチームとして参加できているし、(現在のVリーグの)何が悪いのかわからない。焦ってほかの競技のマネをしなくてもいいと思う」
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