木村沙織から全日本のエースを引き継ぐのは、ひと皮むけた古賀紗理那だ
「去年の夏、オリンピックメンバーから落選したときは、すごく悔しい思いをしました。あのとき、チームに帰ったら、みんなが『お帰り』って、本当に温かく迎え入れてくれて。だから、このチームで、このメンバーで絶対に優勝したい! と思っていたので、優勝できたことが本当に嬉しいです」
2年目のホープ、NECの古賀紗理那は、満面の笑顔を見せた。2015年もシーズン途中からチームに加入して優勝に貢献しているが、「今回のほうが嬉しい」と言う。
NECの攻守の要、古賀紗理那
3月18日、初めて導入された「ゴールデンセット」ありのV・プレミアリーグ女子のファイナル(※)で、2日続けてフルセットの死闘を制し、NECが2年ぶり6度目の優勝を勝ち取った。対戦した久光製薬の優勝回数が5回なので、これにより単独で最多優勝チームとなった。
※2試合行ない、セット率、得点率に関係なく、1勝1敗になった場合は、そのまま15分のインターバルのあと25点制の「ゴールデンセット」で勝負が決まる。
「今回の方が嬉しかったのはなぜですか?」と古賀に聞いた。
「前回は(まだ高校生で)プレッシャーもなく、一生懸命やって、気がついたら優勝していたという感じ。昨季はサーブで狙われて、崩される場面が多かった。今季は『サーブで狙われても、崩されないぞ!』と思いながらやってきて、成果も出せました。オリンピック落選の悔しさもぶつけるつもりでリーグに臨みました。
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