2016.04.22

【男子バレー】天国と地獄を知る清水邦広。リオ最終予選に懸ける思い

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro   坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 いよいよ1ヶ月後に幕を開ける、バレーボールのリオ五輪世界最終予選。全日本男子のキャプテンは、”ゴリ”の愛称で知られる清水邦広。8年前の北京五輪最終予選では天国を、4年前のロンドン五輪最終予選では地獄を味わった男は、3度目の最終予選を前に何を思うのか。

全日本男子のキャプテン、清水邦広。リオ五輪出場にかける思いを語ってくれた
 清水邦広は、まさに天国と地獄を経験した。

「『五輪に出るか出ないかで世界が違う』とよく言われますが、まさにその通りでした。北京五輪出場を決めた時は、本当に多くの人に喜んでいただいて、男子バレー界が活気付くのを肌で感じました。逆にロンドン五輪を逃した時は……。男子バレー界を低迷させてしまったことが、本当に申し訳なく、情けなくもあります。ロンドンを逃したことが、いまだ多くの選手の心の傷になっています。全日本に呼んでいただき、もう一度、挑むチャンスをいただけたことに感謝しかありません」

 北京五輪最終予選の際、同い年の福澤達哉とともに全日本に選出された清水は、チーム最年少の21歳の大学生だった。当時の全日本監督・植田辰哉は、清水にこう言ったという。

「若手は勝敗やミスを気にせず、全日本に選ばれた喜びを前面に出せ」

 今も、その言葉は清水の耳の奥に残っている。