【バレー】久光製薬のリーグ3連覇を阻むダークホースは? (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 浦川一憲●写真 photo by Urakawa Kazunori

 また、ケガ明けでいきなり臨んだ世界選手権では思うようなプレイができなかった迫田さおりも、後半に向けて、得意のバックアタックをきっかけに復調の兆しを見せた。チームの技術ランキングを見ると、東レはバックアタック決定率がダントツのトップ。そしてサーブレシーブ賞を受賞した新鍋の守る久光に次いで、サーブレシーブ成功率が高い。それだけ、この2人の活躍がチームの勝敗を決めているということになる。

 ここに初の全日本入りで、はつらつとしたプレイを見せた高田ありさや、成長著しいミドルブロッカーの伊藤望らがどうからんでくるか。木村・迫田・高田が3人一緒に爆発したときは、女王久光にも手がつけられない状態になる。いかに彼女たちの調子を同時に上げていけるかが打倒久光のポイントになるだろう。

 木村はファイナル6でNECに敗れた後、「今日はずっとNECさんに思うままにやられてしまった。すごく悔しいし、もう後がないので、また来週に向けてしっかりと準備していきたい。自分自身としては、プレイはだんだん良くなってきている手応えはあります。ポジション的にボールが集まってくるので、それをいかに得点につなげていくかをしっかりと修正したいです」と気丈にコメント。

「サオリンが戻ってきたら、また優勝だ!」。そう信じてリーグ開幕を待った東レファンは多い。木村の持ち味は、その“勝負強さ”だ。短期決戦のプレーオフで彼女の「確変」を待ちたい。

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