2015.02.27

【バレー】創部84年目の初優勝へ。JT栗生澤GMのチーム掌握術

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 木村正史●写真 photo by Kimura Masashi

 1931年創部の古豪JTサンダーズは、日本リーグ時代を含めて一度も降格を経験していない唯一のチーム。ただ、その一方で優勝の経験も創部以来84年間一度もない。近年は低迷が続いていたが、2009年から部長を務める栗生澤淳一は、昨年思い切った手を打った。 

 現在欧州でもトップリーグの一つとなったトルコ準優勝チーム、ハルクバンクから、ヴェセリン・ヴコヴィッチ監督を招聘し、同時に全日本の主力・越川優を獲得。JTは8季ぶりのプレーオフ進出、10季ぶりの準優勝を果たし、栗生澤は成績と動員数アップの功績でベストGM賞を受賞した。

 今年度に入ってもJTの勢いは止まらず、天皇杯で優勝、リーグもレギュラーラウンドを首位で通過(※)。悲願のリーグ初優勝に向けて着々と歩を進めている。その栗生澤GM(部長)にJT再建について、そして悲願の初優勝にむけての話を聞いた。
※現在、8チーム3回戦総当たりで21戦を消化。これから、上位6チームがV・ファイナルステージに進出し、優勝を争う

JTサンダーズ部長、栗生澤淳一。現役時代はセンター。 バルセロナ五輪に出場

――JTは監督を生え抜きでなく、外から迎える事が続いていますが、そういうチームでのGM(部長)の役割とはどんなものでしょうか。

「チームに成果を挙げてもらうためにしっかりとサポートをするのは不変ですが、言語も習慣も異なることから特にコミュニケーションを密にする事を意識しています。さらに、今は強いだけではダメなので、いかにお客様に愛されるようなチームになるか、バレー教室等を通じたスポーツの振興と発展・CSR(企業の社会的責任)活動も行なっていくことが、企業スポーツに求められるものだと認識してます。強いチームであれば効果も高まるでしょう。

 公に言われている訳ではないですが、JTは『バレーボールは”社技”』のような風潮が感じられます。JTグループ全体がバレー部を支援してくださるので……本当にありがたいことですね」