錦織圭が初めて語ったイップスとの戦い「大事なポイントが取れない。なぜかすぐミスする」 (2ページ目)
【スライスがあると大きな武器になる】
── 練習という言葉を繰り返し、使っていました。やはりご自身も、反復練習で強くなったという思いが強いのでしょうか?
「そうですね。やっぱり練習、大事だと思います。自信をつけるためには、もう練習するしかない。もちろん、試合をたくさんこなすというのもやり方としてありますけど、まず土台として、質のいい練習をする。長くやるのではなく、いい練習をしっかりやることが試合につながってくるなというのは、本当に、歳を重ねるとより感じますね。
とは言いながらも、(2014年の)全米オープンの時は2週間、練習なしで決勝まで行ったりしたので、難しいところではありますが(笑)。練習をやりすぎている人もいるとも思うので、そこの塩梅は人それぞれですけど、やっぱり練習あっての試合。練習でやってきたことが、試合で出るなと思いますね。大事なポイントとかでは特に」
── ジュニアの選手に、スライスの練習も勧めていました。
「スライスは本当に大事ですね。グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が33歳になってもトップ10に入り、カルロス・アルカラス(21歳/スペイン)やヤニック・シナー(23歳/イタリア)とも戦えているのは、スライスがあるのが大きいと思います。
特に女子は、スライスという選択肢をひとつ持っているだけで、かなり大きな武器になると思いますね。あんまり決めつけで言っちゃうのもよくないですが、男子に比べると女子はスライスを使う選手が少ないように思うので。
シンプルにアシュリー・バーディ(元世界1位/オーストラリア)とか見ても、もう明らかだと思うんです。そういう器用さっていうところも、日本人やフィジカル的にあまり恵まれていない選手には必要かなと思うんです。まあ、男女問わず、全員ですね。背が高くても低くても、必要だなと思います」
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