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花の都パリに美女降臨。全仏OPを彩った
「ファンタスティック・フォー」 (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

キャサリン・ベリス(アメリカ/Catherine Bellis)
1999年4月8日生まれ(21歳)身長168cm

 キリリと切れ上がったアーモンド型の目に、秀眉からまっすぐに伸びる美しい鼻筋。少女漫画に登場するお嬢様のような容姿のキャサリン・ベリスは、その実、正真正銘のお嬢様だ。

 アメリカに土地勘のある人なら誰もが知る北カリフォルニアの一等地で、プールとテニスコート付きの邸宅に育つ。自宅にコーチを招きテニスレッスンを受けるのは、そのエリアではさほど珍しくない光景なのだろう。

 ただ、ベリスがほかの少女たちと異なっていたのは、トップジュニア選手だった母親のDNAを色濃く受け継いだこと。そして、ホームスクールに切り替えて学友たちとの時間をなげうつほどに、テニスに魅入られたことだ。

 その天賦の才と不断の努力は、早くから実を結ぶ。15歳時に出場した全米オープン初戦で、第12シードのドミニク・チブルコバ(スロバキア)から大金星をゲット。端正なルックスにカリスマ性を備えた若きスターの出現に、女子テニス界は沸き立った。

 その後、名門スタンフォード大進学かプロ転向かで悩んだ末に、彼女はテニスを職業として選び取る。それから1年ほどは順調な足跡だったが、2年目に試練に襲われた。両手首にメスを入れるなど度重なるケガに見舞われ、18カ月もツアー離脱を強いられたのだ。

 それでも昨年末にツアー復帰を果たすと、今年1月の全豪オープンでは3回戦に勝ち進み、完全復活が近いことを印象づけた。才色兼備のライジングスターは、再びスターへの階段を駆け上がっていく。

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