錦織圭が大坂の会見から自身を顧みる「やめようと思ったことはない」 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影text&photo by Ko Hitoshi

 錦織は、2014年からトップテン選手として走り続けているが、一気に世界の頂点へ駆け上がった大坂に先輩選手としてエールを送った。自分の実体験を踏まえながら、自分の理解の範囲で的確なアドバイスを述べたが、特有の優しい口調からは、思いやりがにじみ出ていた。

「僕よりはるかにプレッシャーはある。世界から来るプレッシャーだったり、やっぱり1位を守るというプレッシャーは計り知れないので、(最近の大坂の不調は)しょうがないかなと思います。あんまりそのことに関して、彼女と話したことがないので、どういう気持ちかわからないですけど、周りのことをあんまり考えないでほしいかなと思いますね。

 今、自分がすべきことに集中してほしいです。本当に急に1位になったので、慣れるまでには時間はかかると思いますけど、まだめちゃくちゃ若いので。かわいい女の子ですし。ゆっくりやってほしいですね。テニス的には、100%1位の実力はもっているし、あんまり気にせずやってほしいですね」

 かつて錦織も、2013年や2014年前半ぐらいに、日本男子として初めて世界のトップ10に入れるかどうかという状況の中で、周囲からのプレッシャーに苦しんだ時期があった。

「トップ10の重圧にときたま悩まされることがありますけど、ん~。やっぱ1位とは次元が違うので(笑)。僕の場合は、何週間か、何カ月か経てば乗り切れますけど」

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