2018.09.05

がむしゃらプレーを最後に見せた錦織圭。
打倒チリッチへ調子は上向き

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 気温35度というニューヨークでは異例な残暑の中、錦織圭が、「久しぶりにきついな」と感じながらもUSオープンのベスト8をつかみ取った。

 グランドスラム今季最終戦・USオープン4回戦で、第21シードの錦織(ATPランキング19位、8月27日づけ/以下同)は、フィリップ・コールシュライバー(34位、ドイツ)を、6-3、6-2、7-5で破り、2年ぶり3度目の準々決勝進出を決めた。

気温35度のなかで最高のプレーで勝った錦織圭 試合前に、元プロテニスプレーヤーの松岡修造氏は、「今日は絶対勝たないといけない。うまい下手というよりも勝たないといけない相手だと思う」と話していたが、錦織はトップスピンのよくかかったグランドストロークを深く入れたり、コースを変えて打ち分けたり、コールシュライバーを走らせて多くのミスを誘った。

「今日の相手(コールシュライバー)に対して、バックのダウンザラインは使わないといけないと意識していた。使えるところでは、なるべく打っていこうと思ってプレーしていました」

 こう語った錦織が、第1セットも第2セットも、そして第3セット5-4の第9ゲームまで試合を完全に支配していた。

 だが、うだるような暑さの影響で、もうろうとした錦織がサービングフォアザマッチの第10ゲームを、自らのミスでコールシュライバーに献上してしまう。5-5になった場面からは、「がむしゃらに次のポイントだけを考えてプレーした」と、気力を振り絞り、第11ゲームで勝負を決めるブレークに成功して勝利に結びつけた。

「圭は、僕のセカンドサーブに対して、とてもアグレッシブにリターンしてきた。すべてにおいて、僕のプレーより安定していたし、より攻撃的だった」と振り返ったコールシュライバーは、39本のミスを犯してほとんどお手上げ状態だった。